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さて、本番前になると更新が滞り、本番が終わるとしばらく更新しないという、見事な人間のサイクルを証明しているラムトキブログですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
公演後一発目は演出さんが書くのが好いかと思いましたが、思い立ったが吉日生活のバンビがブログ書きまする。
25日・26日に東京理科大学九段校舎で行われた、第60回公演にお越しいただいたお客様、まことにありがとうございました。
そのへんのご挨拶は、演出・佐々木綾がしっかりと述べてくれると思いますので、今しばらく演出の登場をお待ちください。
お仕事をした後、忘れないうちにやっとこう。バンビによる音響講座第1回。
コンピュータによる音響編集を説明します。コンセプトは、「フリーソフトだけでやりましょう」。
SEとMEの編集はほとんどフリーソフトでできてしまいます。今回は、私が使っているフリーソフトの紹介をします。
その前にまず、編集するファイルについて知っておきましょう。
編集するファイルの形式は、Waveファイル(拡張子.wav)です。Waveファイルには以下の要素がありますが、基本的にはCDと同じ
・サンプリング周波数(サンプリングビットレート):44100Hz(44.1kHz)
・16ビット
・ステレオ
の形式のファイルを編集します。
Web上で配布されている効果音などでは、上記の規格じゃないものも割とあります(例:サンプリング周波数が22.1kHz)。また、mp3ファイルであることも最近多くなっています。
Waveファイルの規格が上記と異なる場合、それを変えるソフトもフリーであるので、後述します。
音楽ファイルについてさらに詳しく知りたい人はこちら。
で、私が使っているフリーソフトと簡単な説明です。
1.CD2WAV32
音楽CDからWaveファイルを作成するソフト。
音楽CDはパソコンにいれてファイルをコピーしようとしても、.cdaという名前だけのファイルしかコピーできません。
音楽CDの音を編集するためには、このソフトを使って一度Waveファイルを抽出しなければいけません。
この作業を「リッピング」と言います。
有名なライティングソフトB'sRecorderGOLDにも、リッピング機能はついているので、B'sRecorderGOLDを持っている人はそれでもOKです。
作成されるWaveファイルは、ファイルサイズが大きいので、古いパソコンを使っている人は注意してください。もちろん、上の規格通りのWaveファイルが作られます。
――リッピングしないと編集できないということは、パソコン同士で音響編集のためにファイルをやりとりする場合、データは音楽CDとしてではなくデータCDとして焼いたCD-Rの方が、やりとりが楽だということですね。受け取る側のリッピングの作業が省略できますから。ただし、データCDは当然普通のCDプレイヤーでは再生できませんので、プレイヤーでも聴きたいしファイルも渡したい、という場合はリッピングが面倒でも音楽CDで焼きましょう。
2.ぷっちでここ
様々な音楽ファイルを、様々な規格のWaveファイルに変換するソフト。
.mp3も.wmaも全部OKです。さらに、DVDの映像ファイルである.vobから音だけを抽出することもできます。
作成するWaveファイルは、「音質を指定する」で、上記の規格のものを選びましょう。
同時に複数のファイルを指定できるのも嬉しい。
1時間を超えるWaveファイルを作成する場合にはそれなりに時間がかかります。
――ちなみに、DVDの音は48kHzです。
3.wavy
波形編集ソフト。
Waveファイルの切り貼りや、範囲を指定してのフェードイン・フェードアウト、高音カットやその他エフェクトなど、舞台音響の編集にぴったりのソフト。
特にフェードインとフェードアウトは、ちゃんと作っておくとオペさんに優しいMEになるため、「この曲のここの部分までに音が上がりきってほしい」というのが決まっている場合には、とても便利です。オペさんはそのMEの上がりきったときの音量にさえしておけば、再生ボタンを押すだけで勝手にフェードしてくれるわけです。
録音機能もついています。録音については次回の音響講座で詳説します。
このソフトのすばらしいところは、大掛かりな編集をしても、すぐに反映されて時間がかからないところです。下で紹介しているSoundEngineでは、編集のたびに波形を修正するので、相当のパソコンを使わないと時間がかかってしょうがないのですが、wavyではその時間がかかりません。
さらに、編集したファイルをWaveファイルで保存するときに、自動で音量を最大化できます(この作業をノーマライズといいます)。ノーマライズしておくと、再編集やオペさんが再生するときに、非常に便利です。
逆に不便なのは、Waveファイルのドラッグアンドドロップでのファイルの追加(後ろにつなげる)がやりづらいというところです。慣れればやりやすいのですが、単純に後ろにつなげたい場合は、SoundEngineを使いましょう。
4.SoungEngine
超有名な波形編集ソフト。
実はあまり使っていないので、詳しくは知りません。wavyよりも細かいエフェクトができますが、果たして芝居に必要か?というくらいですので・・・。
ただし、「音」に対しての編集がこまかくできるので、SEの音を変えるためには使えるかもしれません。
また、ファイルをドラッグアンドドロップしたときに、「そのまま開く」「前につなげる」「後ろにつなげる」などの選択肢が出てくるので、Waveファイルを結合したいときにはとても便利です。
前述のとおり、その場その場でエフェクトをかけるので、長時間のファイルに対して編集すると、時間がかかってしまいます。
以上が、私が主に使っているフリーソフトです。
これらのソフトさえ使えば、たいていの切り貼りと編集はできます。
次回は、録音とミキシングについて説明します。
これらのファイルは後でCD-Rに焼いて部室に保存だな。音響やる人はインストールするようにしてくださいね。